【問80】ビジネス実務法務検定3級 練習問題|債務引受の類型
民法(債権・契約) 問36/36難易度C(難しい)
問題文
2020年改正民法で明文化された債務引受に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 1.改正民法では、併存的債務引受と免責的債務引受の両方が明文で規定されている(民法470条・472条)
- 2.免責的債務引受は、債務者の承諾があれば、債権者の関与なしに行うことができる
- 3.併存的債務引受の引受人は、原則として連帯保証人としての地位を取得する
- 4.債務引受は、判例上の制度であり、改正民法では明文化されていない
解説
正解
正解は選択肢1です。
各選択肢の解説
選択肢1 → ✅正解
民法470条は併存的債務引受、民法472条は免責的債務引受を規定し、改正により判例法理が条文化されました。
選択肢2 → ❌誤り
免責的債務引受は債権者の関与が必須です。472条2項は債権者と引受人の契約による方法、同条3項は債務者と引受人の契約に債権者の承諾を要する方法を規定しています。
選択肢3 → ❌誤り
併存的債務引受の引受人は、原則として連帯債務者として債務者と連帯して債務を負います(470条1項)。連帯保証人ではありません。
選択肢4 → ❌誤り
改正民法は470条以下で債務引受を明文化しました。
背景知識
旧民法は債務引受についての明文規定を欠き、判例法理として実務運用されていました。改正民法は470条以下に併存的債務引受(旧重畳的債務引受)と免責的債務引受を明文化し、要件と効果を明確化しました。併存的債務引受は原債務者と引受人が連帯して債務を負うのに対し、免責的債務引受は原債務者が債務を免れます。免責的債務引受では債権者の関与が必須で、これにより債権者の利益が保護されます。担保権の移転については472条の4に明文規定があります。
学習アドバイス
債務引受の改正は重要論点です。併存的(連帯債務)と免責的(債務者交代)の効果の違い、免責的引受における債権者関与の必要性をセットで覚えましょう。
まとめ
- 改正民法で債務引受を明文化(470条・472条)
- 併存的債務引受は連帯債務関係を発生
- 免責的債務引受は債権者の関与が必須